65歳まで待てない
65歳まで老齢による公的年金(厚生年金)をもらえない世代(男)です。
継続雇用はあり得るものの、60歳で定年退職のため、老齢による年金請求を検討しました。
具体的には厚生年金の繰上げ請求です。
減額率と生存率、割引現在価値による検証
まず、65歳まで待たされた場合の60歳における現在価値を計算します。
厚労省のデータによると最新の60歳〜64歳男性死亡率はほぼ1%です。
65歳前に死亡すると全く年金はもらえませんので、65歳年金満額を100とすると、60歳での期待価値は99となります。
年間運用利回り(=割引率)を仮に1%とした場合の年金額99に対する割引現在価値は
99/(1+101)∧5=93.2です。
一方、厚生年金を5年繰上げると、24%減額され76相当になります。
93と76を比べれば、繰上げしない方が17ポイント得になります。
にもかかわらず繰上げを検討するのは、①60歳からの生活費を継続雇用と高年齢雇用継続給付で賄えない場合②65歳までに死亡する可能性を重視した場合です。
生活出来なければ仕方ない
60歳代前半の収入は低くなることが多く、資産家を除き、生活が厳しくなります。
退職金を食い潰す方法もありますが、先細りで安心感がありません。
なので目先の収支の均衡のため17ポイント相当の減額を受け入れる選択肢もあり得ます。
老齢が保険事故
誰しも自分が64歳までに死ぬとは思わず、保険料を払っていると思います。
保険の設計は、20歳から60歳まで40年間保険料を支払った人数が、貰うときには半分死んでいることを前提としている様です。
平均寿命はざっくりそう言う意味らしいです。
運営経費を無視すれば、60歳から100歳まで40年間に掛金の倍の年金を受け取れるはずです。
なぜなら受給権者が半分になるからです。
この事を踏まえると、1日でも早く受給した方が良いかもしれません。
繰上げの注意点
以上は税金を無視している他、繰上げには多くの注意点があるようです。
それらは改めて記事にする予定です。
*社労士受験勉強中のため、後日記事の誤りに気がついた場合、大幅訂正または削除することがあります。ご了承ください。