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事業再生アドバイザー試験攻略法

筆者は令和4年11月事業再生アドバイザー(TAA)を受験し、合格しました。

合格の為の攻略法を公開させていただきます。
これから受験される方のご参考になれば幸いです。
 
1.事業再生アドバイザー試験とは
事業再生(ターンアラウンド)の基礎知識レベルの資格です。
金融検定協会が実施する民間資格で、金融業界のマイナー資格となっています。
資格略称のTAAは、ターンアラウンドアドバイザーを意味します。
この資格を取得するメリットは、上位資格の事業再生士補の受験資格が簡便に得られることです。
事業再生士補の他の受験資格は、費用6万円弱の認定研修修了が必要になります。
今回のTAA取得目的は、この受験資格を安価かつ迅速に得る為でした。
 
2.難易度
それほど高くありません。
金融が本業の方で、多少事業再生がらみでしたら、無勉で臨んでも取得可能と思われます。
事業再生に余り縁のない方でしたら、後述のテキストを繰り返し読むと良いと思います。
50問出題され、6割以上で合格です。
 
3.テキストおよび問題集
銀行研修社の「認定試験模擬問題集」を使用しました。
出題傾向をつかむ為なら、これ1冊で十分です。
この分野が初学の方なら、テキストでの不明点をネットで調べて補足するのが良いと思います。
少々遠回りですが、簿記会計分野、経営理論分野、倒産法分野の書籍を読むのも手です。
簿記3級か2級、銀行業務検定財務2級、中小企業診断士1次経営理論、ビジネス実務法務検定2級の倒産法部分のテキストで代用できます。
加えてこれらの資格を取得して置けば更に万全です。

 

 

検定簿記講義/3級商業簿記〈2023年度版〉

ニュー・クイックマスタ― 3 企業経営理論 (中小企業診断士試験ニュー・クイックマスター 3)

ビジネス実務法務検定試験Ⓡ2級公式テキスト〈2023年度版〉

4.対策方法
解説を斜め読みし、模擬問題の正答率を計測します。
問題文に一部時代遅れの記述がありましたが、余り気にし過ぎない方が良いです。
筆者の場合、1回全問を解いた正答率は66%でした。
試験実施機関のホームページに直前の法令改正がアップされるので、必ず熟読します。
改正点からかなり出題されました。
 
準備期間は1ヶ月間の土日のみを充てました。
事情により勉強時間が取れず、合計10時間位だったと思います。
 
5.試験当日
試験会場は大正大学でした。
会場には問題ありませんが、試験開始30分前まで建物に入れないなど、試験実施体制は思わしくありませんでした。
受験料が7,400円と決して安くないのに残念な対応でした。
一方出題内容は、基本的知識を問う良問が多い印象でした。
 
詳細は別途記事にしましたので、そちらをご覧ください。
 
6.究極の試験対策
金融分野での事業再生や債権管理に係る現場経験が最も役に立ちます。
常日頃から公正公平な事業再生とはどのような手続きかを考えて見ると良いと思います。
出題もその観点からなされていると見ています。
 
TAAを取得したので、次は事業再生士補を狙うつもりです。
 
*令和5年11月26日追記
本日の日経一面に「金融庁が監督指針の変更」と掲載されて以降、本ブログ記事へのアクセスが急増しています。
日経によると「金融機関は、資金繰支援から再生支援へ軸足を移せ」との事です。
顧客の事業再生を図る第一歩として、事業再生アドバイザーの取得は適切だと思われます。
挑戦される方のご健闘をお祈りしています。
 
 
※攻略法のまとめ
・再生の現場で知識を鍛錬すること。
日商簿記3級2級、ビジネス実務法務検定2級、中小企業診断士を取得しておくこと。
・模擬問題集で正答率66%以上となるよう準備すること。
・解答は公正・公平の観点を忘れずに。
・試験運営は不親切が散見されるが、気にしないこと。

 

 
 
資格のテンプレート 
筆者設定の難易度    Bランク(普通)
同種資格の位置付    事業再生士>事業再生士補>事業再生アドバイザー
筆者取得回の合格率 非公表
合格基準                   60点
筆者の得点                70点
合格までの受験回数 1回
勉強期間                 1ヵ月
使用テキスト数        なし
使用過去問集数        1冊
試験日の曜日           日曜日
解答形式                  マークシート方式