事例Ⅰには物語を入れ込む
与件のキーワードを丹念に拾い、問題文の制約条件に抵触しないよう解答するのが診断士2次記述の一般的な対処法です。
これで採点者の心に響く解答かというと、おそろいのキーワードの羅列にうんざりするだけだと思われます。
そんな中で解答のベースに中小企業の経営者と従業員を元気にする物語を置くことが出来れば、解答が輝きだします。
これは事例Ⅰ~ⅢとⅣの後半部分すべてに当てはまると思いますが、最も効果的でやり易いのは人事・組織論のⅠです。
過年度の物語を検証
事例Ⅰの過去問から、底に流れていた企業の物語を検証してみました。
平成30年度(筆者受験年)
最終消費者向け製品開発は、出来ないからやらないのではない。
技術者集団の誇りは、まだ世の中にない製品を開発することだ。
技術を追究すれば世界を変えられる。
消費者は本当に何が欲しいのか知らない。
平成29年
破綻した企業の第二会社はどのような条件なら再出発できるのだろうか。
買掛金を踏み倒した会社の従業員が如何にして信頼を維持できるか。
それには、消費者の信頼が基礎にある。
信頼とブランド価値は同義だ。
平成28年
教育が資源のない国にとって基礎だ。
経営資源に乏しい中小企業にとっても、従業員教育が同様に重要。
販売するサービスが、どうすれば学生や生徒を助けられるか。
当社は企画力と印刷精度をもって、それを実現する。
以上のような物語を念頭に置きながら、与件のキーワードを組み立ててゆくと、自ずと物語が表出するようになります。
与件企業のプロトタイプな物語を把握することが、合格へのショートカットキーです。
今年の予想
筆者がそろそろ出ても良いんじゃないかと思っているのはこれです。
「やってみなはれ」
これについての物語は、どうぞ読者の皆様が考えてみてください。
予想の根拠は特にありません。
筆者は、本記事から派生した損害に一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。