LPレコードのブーム
先日久しぶりに東京新宿のディスクユニオンに行って驚きました。
人気中古LPが10万円近い値段で売られていたことと、客層が20歳代からの若者だったことです。
かつて音楽と言えばLPレコードが主体だった筆者は、既にかなりのレコードを処分してしまっています。
ハイレゾオーディオの時代にレコードが見直されているようです。
レコード再生用プリアンプ
レコードの製造が止まって久しく、これにより再生用のアンプの販売もほとんど無くなりました。
レコードの再生には、フォノイコライザーアンプと呼ばれる専用増幅部が必要です。
この理由はレコードの溝に全音域を刻み込むには、高音の細かすぎる波長を伸長し低音の大きすぎる波長を縮小する必要があるためです。
再生時ピックアップからの信号をそのまま増幅しても原音は再現できず、逆の操作(イコライズ)しないとなりません。
このため専用の回路基板が必要となります。
写真5の一番上面の基盤がそれです。
今どき高音質イコライザーを製造しアンプに搭載するメーカーは見当たりません。
需要が見込まれないからだと思われます。
クリスキット音質でのLP再生
クリスキットの中古品でMARK8Dはたまに見かけますが、これはイコライザーアンプを省いたCD再生用で、レコードは聴くことが出来ません。
かつて販売されていたものにイコライザー搭載のMARK8 UNIVERSALがあり、筆者は両方を所有しています。
雑味が無く原音に忠実なクリスキットの音質は伝説となっています。
そのクリスキット音質でLPレコードを楽しめるアンプは、もはや秘宝と言えます。
※参考文献
ステレオ装置の合理的なまとめ方と作り方 桝谷英哉著 大盛堂書店
オーディオ・マニアが頼りにする本(1~3巻) 桝谷英哉著 青年書館