とりあえずの4号認定
経済産業省は28日、新型コロナウイルスにより影響を受けている中小企業への資金繰り支援措置を発表しました。
全国において新型コロナウイルスの影響を信用保証協会のセーフティネット保証4号認定対象としました。
これにより、事業者は通常の信用保証枠2億8000万円の別枠で、さらに2億8000万円の保証を受けられるのが御題目です。
つまり一般保証と特別保証で5億6000万円の枠が形式的に与えられることになります。
*経済産業省のホームページより引用
金融機関の立場からすれば、保証協会100%保証の為、貸出に元本リスクがありません。
これなら、容易に借り入れができるハズです。
信用保証協会のホームページで確認
実際の有効性はどの程度でしょうか。
例として、東京信用保証協会のホームページの保証制度一覧を見てみます。
東京都制度融資のページを閲覧すると、物的担保の欄があり、「原則として保証付融資の無担保残高が8千万円超の場合必要」とあり、無担保限度は8千万円です。
急に資金繰りを立て直したい企業に担保がある事は稀です。
事実上の保証限度は8千万円とならざるを得ません。
ここで、無担保枠8千万円も別枠で倍増できるのかは書かれておらず、「謎」と申し上げておきます。
さらなる心配
8千万円借りられれば十分という企業もあるでしょう。
しかし、すでに無担保保証を限度近くまで借入済の企業は心配です。
加えて(金融機関と)保証協会の審査により、個々の企業の借入限度額の設定がありえます。
個別には、お取引の金融機関と相談してくださいとしか申し上げられません。
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