筆者は、平成23年2月に日商簿記検定3級を、同年6月に2級をそれぞれ一回で取得しました。
全資格試験の第一歩とすべき資格を挙げるとすれば、筆者は日商簿記2級だと思います。
筆者の体験による試験攻略法を日商簿記2級を中心に公開しま す。
1.筆者の基礎知識
簿記や会計学を学生時代に学んだことは全くありませんでした。
就職してから、通信教育で簿記の基礎を初めて学んだ次第です。
筆者の業務内容に決算書に基づく財務分析も含まれていたので、勘定科目は実践で覚え込みました。
筆者のように簿記の素養がない場合は、勘定科目と、それが貸方か借方かをまず覚えることが必要です。
2.電卓と打鍵速度
試験時間は限られているので、電卓の打鍵速度が速い事が必要です。
と言うか、速く打てたほうが試験場で格好が良いです。
筆者は自分の手の平の幅と同じサイズの電卓を購入し、普段から5本指でブラインドタッチをするようにしました。
いつも打鍵を限界まで速めるように努めました。
筆者の場合、「00」キーは使用せず、「0」キーのみを連打するようにしています。
これは、桁違いを防止し、将来受験を夢見ている総合無線通信士試験のモールス符号の打鍵速度向上の為行なっている事です。
仕事で20年間電卓を叩き続けましたので、筆者の打鍵速度は速くなりました。
日商簿記検定は、電卓の技能試験を兼ねているようなものと筆者は考えています。
3.2級の前に3級を受けるべきか
既に簿記の素養のある方を除き、3級から受験する事をお勧めします。
なぜなら3級は2級の下位資格というより、3級は個人事業の商業で2級は法人事業で製造業を含むものと分野が異なると考えた方が実態に合っているからです。
4.テキストと過去問
筆者は、資格の◯原の先生がお書きになったテキストと過去問集を各1冊購入しました。
テキストを一読し、過去問に取り組みます。
過去問は、必ず時間を計って実施するようにします。
最初のうちは、正答率より、試験時間内に解き終える事を目指します。
試験日直前段階で、過去問正答率を7割以上にします。
5.2級学習のポイント
3級の範囲をマスターしている事がまず必要です。
工業簿記で製造原価にかかる考え方が独特ですので、現場を知らない方は実際の工場の製造ラインを見学させて貰うのも一つの方法です。
6.資金繰予定表
試験には出ませんが、実務では簿記と並んで重要なことに資金繰があります。
実務で経理やコンサルをされようとする方は、資金繰表の作成技能は必須です。
勘定合って銭足らずでは、事業が継続しませんので資金繰も合わせて勉強される事をお勧めします。
筆者が現在勉強中の電験三種で例えれば、財務諸表はある一時点の「静電気」を表したものに過ぎません。
実務では、三相交流電力(月3回の締日にピークがある電力と思ってください)が重視され、取扱を誤ると短絡事故を起こします。
電気でも資金繰でも「ショート」は避けるべきです。
7.試験日
筆者の試験場は、M学院大でした。
十分準備して臨んだつもりでしたが、最後の1問の貸借を合わせるのに手間取り、試験時間がギリギリでした。
得点は、98点でした。
これから受験される方のご参考になれば幸いです。