政投銀はぬえ
昨日の日経朝刊の署名解説記事に「半端さ生かせ政投銀」が掲載されました。
完全民営化に失敗した「鵺(ぬえ)」と罵りながら、政投銀を擁護する記事です。
何故か日経は政投銀と三菱UFJを防護することしきりです。
解説していきます。
政府出資は残った
「100%だった」「政府出資を15年までにゼロにする完全民営化」は後退し、「官有民営の半端な姿が定着」
→政府系の性格を残したから、危機に対応し融資をしているのではないでしょうか。完全民営化していたら、民間銀行と同じ行動を取るはずです。
「そんな曲折がはからずも功を奏したと言うと珍妙」
→日経は、かつて完全民営化に賛成し、民営化の先送りを骨抜きと批判していたのではないでしょうか。
珍妙なのは、日経の論説のほうです。
「3月末に始めた緊急融資には名だたる大企業を含む2千社が申し込み」「総額は2兆5000億円に達した」
→ 以前もブログ記事にしましたが、政投銀の危機対応4月実績は、12件630億円と財務省より公表されています。
これは、政投銀の出足の悪さを糊塗する目的のように思えてなりません。
disると見せて、実は擁護しているようです。
5月実績が判明したら、改めて記事にしたいと思っています。
中小企業には貸さないと表明してほしい
大企業に多額の投融資をしてくれる政投銀ですが、建前上中小企業取引を排除していません。
この際、大企業に限ると整理しては如何でしょうか。
政投銀は政府系ですから、中小の申込を門前払いに出来ず、決算書を送付させてから理由をつけて断るような悲劇がなくなります。
そこを明確化したうえで政府出資を維持するのがベストだと思います。
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