相乗効果を実感
中小企業診断士の1次試験7科目の勉強を進めると、ある時点で別次元に突入する感覚を覚えました。
今まで別物だった7科目が、勉強を深めてゆくと例えば「経営法務」の知識が「企業経営理論」で使えることが起き始めます。
知識そのものの他に考え方が同じとか、グラフの形が似ているなど類似点が見えてきます。
始めて見る問題なのに、何となく解るという不思議な相乗効果です。
出題も相乗り
平成30年度の1次試験の出題自体も科目横断的な問題がみられました。
筆者が気づいたものは以下の通りです。
経済学 なし
財務・会計 経済学と思われる1問
企業経営理論 情報システム的な1問、労働法令4問
運営管理 情報システムと共通問題3問、財務というか簿記問題4問、宅建問題1問、中小政策問題2問
経営法務 財務(DCF)1問、株式市場・有価証券届出2問
情報システム 投資損益問題1問
中小政策 デューデリ1問
以上から、単発の科目の知識で試験に臨むより、全科目を満遍なく勉強したほうが有利と言えます。
別資格とのシナジー
相乗効果は、診断士科目間ばかりでなく、別の資格試験との間でも発揮されます。
意表をつくところでは、経済学と測量士補、財務会計と銀検外為2級、運営管理と電気主任技術者、情報システムと電気通信主任技術者などがありました。
幅広く資格取得をしておくと、初見の問題で応用が効くようになります。
特に新傾向問題が出題された時に得点力が増すと思います。
7科目受験が安全策
診断士1次の攻略法としては、科目合格を狙い受験範囲を狭めるよりも、7科目全部を受験するほうが安全と言えます。
足切りを避け、全体の平均点の底上げを図るには、科目横断的応用力をつけるのが一番です。
一部の資格による免除者を除き、ストレート合格者は7科目受験者のはずです。
科目合格狙いではなく、全科目合格を目指すのが、診断士1次合格のコツのようです。