手ぬるい資格マニアの存在理由

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中小企業診断士1次試験を通らなかった人の原因

受かって判った診断士試験

筆者は平成30年に診断士試験に合格し、令和元年登録しました。

合格から半年経過し、客観的に診断士試験を振り返ることが出来るようになりました。

筆者の周辺には診断士を目指したものの、果たせなかった人が何人もおられます。

この原因を分析してみました。

1次を通過しないとより難易度の高い2次の受験資格がありません。

1次に合格することが診断士合格の前提です。

 

自分が受かったからと言って、受からなかった方を馬鹿にするようで気が引けるのですが、これから受験される方の参考になればと記事にする次第です。

 

勉強の範囲の不足

1次試験の7科目を平均6割取る知識が必要なところ、どう見ても全範囲をカバーする勉強をしていないようにみえます。

全範囲をカバーするためには、予想される範囲より広く勉強する心構えが必要だと思います。

例えばもっともマイナーとされる中小企業政策の白書を除いた部分だけでも相当な理解が必要です。

助成金・共済・協同組合・制度融資・指導機関などなど多岐に渡ります。

具体的には中小企業庁発行の施設利用ガイドブックを一通り理解したうえで、各制度の詳細を別途調べて一読しておく必要があります。

 

勉強の深度が不足

診断士試験の範囲は広く、すべてを深く勉強するなど事実上不可能です。

だからと言って深い勉強をしないと、なかなか合格できません。

実際財務会計でも簿記をある程度深掘りしないと知らない問題が出題されています。

折衷案として、所々深い井戸を掘るように勉強を進める方法があります。

 

最も試験分野が異質な経営情報システムについて考えてみます。

診断士のテキストに載っているのは、情報分野のほんの一部と考えなくてはいけません。

情報の伝送だけ取り出しても、伝送理論・伝送路・ハードウエア・有線と無線・論理回路・暗号化・多重化・プロトコル・素子・電気の基礎理論など底なし沼のように深いです。

これらを必要と認識し、勉強しようとする態度が肝要です。

 

広い試験範囲の中には、自分の得意分野が2~3はあるはずです。

少なくともそれらの分野は、極限まで深く勉強することが必要です。

 

過去問時間の不足

資格試験は、詰まるところ自分が机に向かって自習した時間数が勝負です。

特に過去問を解いた時間数が不足している方が多いようです。

例えば勉強会への参加の往復時間や予備校の講義を単に聞いた時間は、勉強時間としては考えない方が良いと思います。

一生懸命勉強会に参加された方が、勉強会に時間をとられ、結局勉強時間が少なかった例が見受けられます。

 

金銭の消費によるモチベーション減退

予備校などへ通う最大のデメリットは、高額な出費を伴うことです。

サラリーマンが働きながら診断士を目指す場合、高額な出費はボディーブローのようにモチベーションを引き下げます。

何年にもわたり、複数の予備校や講座を使用した方もいらっしゃいます。

資格予備校は多年度に渡って不合格を繰り返す生徒の方が儲かるので、最初から複数年のカリキュラムを組んできます。

一生懸命努力されたのに全く残念なことです。

まず独学で挑戦し、少しづつ出費することが良いと思います。

 

試験慣れしていない

診断士1次試験は7科目もあり、バランスよく平均点60点以上で着地させる必要があります。

これは2日間で7つの資格試験を取得することに似ています。

ならば診断士を受ける前に7個資格を取るべきではないでしょうか。

診断士より簡単な資格を7個取れない方は、到底合格は困難だと思います。

 

診断士受験までに他の資格試験を合格しておくと、試験テクニックが自ずと身に付きます。

診断士のような難易度の高い試験に臨むならば、資格試験の手練れになっておくことが近道です。

 

受験時の年齢

30代から40代が最適です。

20代で取って悪いことなどありませんが、診断士は社会経験がプラスに作用する面が大きいです。

ある程度の経験を積んだほうが取りやすくなります。

筆者は54歳で取得しましたが、できれば40代までに取るべきでした。

50代では、体力(特に視力)の衰えを感じるようになるからです。

実際50代では合格率が40代以下と比べて半減しています。

40代で取得できなかった方は、50代では困難が伴うと思います。

 

以上これから診断士を受験される方のご参考になれば幸いです。

 

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